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【本音座談会】社外の知見やノウハウを伝えられるのは、経験のある派遣エンジニアだからこそ

エンジニアとしてのキャリアを考える上で、スキルアップに不安を持つ方は多いのではないでしょうか。株式会社リクルートスタッフィングが運営するITSTAFFINGでは、スキルアップのために努力されている登録スタッフにインタビューをし、普段のお仕事で気を付けていることや、スキルアップのための取組み方について、定期的にご紹介します。エンジニアとしてのキャリアを積む方はもちろん、これからエンジニアになりたいと考える方にとっても、行動のヒントになるはずです。

今回は、11月、12月にご紹介した派遣エンジニア2人の就業先が同じ会社であることから、座談会を企画。それぞれの就業先の担当者を交え、4人に職場での仕事の進め方、気を付けていること、お互いへのリクエストなど、率直に話を伺いました。派遣エンジニアとして働く上で、スキルを発揮するためのヒントもまとめましたので参考にしてください。

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座談会参加者

鎌田さん


派遣エンジニア 鎌田仁子さん
開発経験豊富なベテラン。銀行や官公庁などのシステムを手掛けた経験もあり。
インタビュー記事はこちら>>

後藤さん


FITEC株式会社 後藤隆史様
開発担当


保坂さん


派遣エンジニア 保坂健さん
保守・運用などを中心に、エンジニア歴は18年ほど。
インタビュー記事はこちら>>

宮武さん


FITEC株式会社 宮武邦広様
保守・運用担当



―― 気持ちよく仕事をすすめるため、お互いに気をつけていることはありますか?

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最初は仕事の仕方がわからず大変なこともありました。でも、慣れてきたので後藤さんが言わんとしていることや、思いが理解できるようになってきました。なるべく、できることは先回りするようにしています。
作業した内容は、資料を作るようにしています。もしかしたら無駄になるかもしれませんが、備忘録として。細かい作業内容は忘れてしまうこともあるので、振り返りができるようにしています。

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ひとつお願いをすると、周囲の部分もまとめていただける。席が離れており、なかなか話す時間もないため、助かっています。


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疑問点などは、ある程度まとまってからメールやチャットで聞くようにしています。後藤さんのご都合のよいときに見ていただければ済むようにしていますね。

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私も鎌田さんと同じように、宮武さんの時間を奪わないように気をつけています。席が近いのでつい聞いてしまいがちですが、できるだけ邪魔にならないタイミングでお伺いします。ただし、直接の指示系統は別の方で、細かい作業内容はその方からお伺いして、宮武さんには承認していただく流れ。作成した細かな手順書などは、直接指示いただいている方に提出しています。

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そうですね。保坂さんには運用担当として、別のシステムの保守担当とやりとりをお願いしています。私は、保坂さんとその担当者の間に入り、業務が円滑に進むように、互いに気にかけています。具体的な仕事の内容はわからないので、ストレスが高そうなときに声掛けをし、担当者と調整するのです。
また、保坂さんは細かい仕様書を作ってくださるので助かっています。社員が担当すると後回しにしたり、雑になりがちだったりするところなのでありがたいですね。

派遣エンジニアTips:

・担当者との理解が進めば仕事を先回りして処理できる。
・丁寧なドキュメントを作って価値を提供する。

―― 派遣スタッフがミスをしたら、どのようにフォローするのでしょうか?

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開発をしていると、ミスはよくありますよね……(笑)。



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パートナー(派遣スタッフ)だから、社員だから、といった区別はありません。事象と原因を突き止め、どうすれば二度と起きないか落とし込んで周知します。ある意味システマチックに、当たり前のことをこなすだけですね。

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後藤さんや鎌田さんの開発チームと異なり、保守の場合は扱っているのがお客様の本番システムなので、ミスをすると大ごと。そのため、ミスをしないように万全の準備をします。細かく資料を作成し、危ない個所を残さないように担当者にレビューしていただくのです。内容によって、誰に聞けば安心か教えてもらいながら進めています。

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そうですね。開発ではないので1000回に1回のミスでも大変なことになります。人間がやるのでミスはつきものですが、メンバーも保坂さんも、石橋をたたいて、時間がかかってもいいからミスをしないというやり方で進めてくださっています。それでもミスが起きてしまったら、後藤さんと同じように原因を突き止めて、再発しないような対策を取ることが大切です。

以前の上司の受け売りなのですが「パートナーの失敗は、そのパートナーとやり取りしている社員のミスだ」という考えでやっています。作業者が寝てしまった、というような個人の問題であれば別ですが、通常はさまざまな要素がからむ仕組みの問題であることが多いのです。

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開発の場合も、基本的に単独で作業することはなく、ほかの方と一緒に確認しながら進めていくので安心できます。みんなで間違えることはときどきありますが、ミスを前提として、その後の対処を大切にしていますね。

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そうですね。





派遣エンジニアTips:

・わからないことは、内容によって詳しい人に聞きながら進める。
・ミスをしたら担当者と情報共有し、原因究明と再発防止に努める。
・開発と保守では進め方が異なる。保守はミスをしないための事前レビューが肝。

―― 派遣スタッフがいて、よいと思うことはなにかありますか?

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弊社にはもともと親会社があり、そのシステム部から変遷してきました。したがって、ほかの会社と一緒に仕事をすることが少なく、知識も偏っています。メーカーのシステムに関してはノウハウがありますが、新しいWebのシステムなどに精通しているとは言えません。

鎌田さんは、銀行などで働いてきた経緯から、リアルな知見をたくさんお持ちです。私たちにない知識を教えてもらうこともあり、社外のノウハウを自社に投入してくれるのはとてもありがたいと思っています。

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社内だけでやっていると、自分たちの考え方が当たり前になってしまいます。ところが、実は一般的で効率的なやり方とずれていることも。それを遠慮なく提案していただけると嬉しい。もっと言っていただきたいくらいです。

―― 派遣エンジニアのお2人から、担当のお2人に伝えたいことはありますか?

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私としては、もう少し「無茶振り」されても大丈夫だと思います。一応ベテランなので……。まだ遠慮されていたり、気を使われていたりするのではないかと思っているのです。

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では明日から「無茶振り」を……(笑)。



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こういう仕事が来そうだよ、と事前に情報をいただくだけでもいいと思っています。情報をいただければ、準備ができますから。



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そうですね。あらかじめ開示できる情報は、ほかのメンバーにも共有していこうと思います。ただ、案件自体がなくなってしまうこともあります。そうなったら申し訳ないという思いも……。

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それはもう仕方ないですよね。




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私の場合は、作業負荷がやや大きかったことがありました。その時に宮武さんが間に入って止めてくださり、ありがたく思っています。




派遣エンジニアTips:

・職場の「あたりまえ」を疑ってみる。他社で培った知見が役立つこともある。
・仕事の事前情報をもらっておけば、調査や準備ができる。

和気あいあいとした雰囲気は、普段からの関係性のよさが見て取れます。ミスを平等に扱ってくれるスタンスは、働く側として安心できるのではないでしょうか。

これまで培った社外のノウハウを伝えたり、社員だけでは手が回りにくいドキュメントをしっかりと残したりと、派遣エンジニアの価値はしっかりと発揮されているようす。疑問点がまとまってから質問する、先回りをして作業するといった工夫も、できるところから参考にしたいものです。

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